先日、ブログ写真の撮影用に「ピノスタジオの撮影キット(背景布シート&専用取付ボード)」を購入しました。
買った理由は前に紹介した「無地のPVC背景紙」以外にも背景のバリエーションを増やしたくなったからです。
初めに断っておくと、僕自身は本格的なカメラを持っているわけでも、ましてや撮影を仕事にしているわけでもありません。
そんな僕が本記事を投稿したのは、買う前にネット検索をしてもレビュー記事が見つからず、判断材料に乏しいまま購入せざるを得なかったためです。
そんなわけで、僕と同じような方に少しでも情報提供できればと記事を書いたのです。
- ピノスタジオの撮影キットに関する口コミや評判を探している方
- おすすめの背景布(背景シート)を探している方
- 物撮りや置き画の背景をオシャレにしたい方
本記事では上記のような方々に向け、実物画像を載せながら撮影キットを紹介していきます。
結論から言えば、ピノスタジオの撮影キットは買って正解だったと思える商品でした。
なぜなら、丈夫さと柔らかさを兼ね備えていて扱いやすいうえ、所有する白無地背景紙とは違ったニュアンスの写真を撮れるようになったからです。
※本記事は2021年8月15日に公開された記事ですが、2021年10月13日に最新情報(購入可能ショップに楽天市場が追加された、など)を加筆しました。
ピノスタジオ「撮影キット」の概要
まずは撮影キットの基本情報や販売場所について紹介していきます。
背景布シートの基本情報
背景布シートの仕様を表にまとめてみました。
製品名 | ピノスタジオ背景布 |
---|---|
サイズ | Mサイズ(縦123cm×横65cm) Lサイズ(縦123cm×横90cm) |
重量 | Mサイズ:約0.2kg Lサイズ:約0.3kg |
価格 | Mサイズ:4,900円(税込) Lサイズ:6,900円(税込) |
素材 | ターポリン |
柄の種類 | 全13種(白無地・大理石・コンクリート・白木目・茶木目・濃木目・漆喰・白レンガ・クラックストーン・ストーンウォール・アンティーク・パステルピンク・パステルブルー) |
以上、仕様表でした。
素材の「ターポリン」は聞きなれないかもしれませんが、これは横断幕や仮設屋外テントなどでも使われています。
屋外でも使用できることから分かるように「耐久性・防汚性・防水性」に優れています。
専用取付ボードの基本情報
続いて専用取付ボードの仕様表です。
製品名 | 専用取付ボード |
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サイズ | 縦50cm×横65cm(Mサイズ・Lサイズ共通) |
重量 | 約0.9kg |
価格 | 取付ボード単体:6,000円(税込) Mサイズの背景シートとのセット:10,900円(税込) Lサイズの背景シートとのセット:12,900円(税込) |
素材 | アルミニウム・プラスチック複合材 |
取付ボードは基本的に背景シートとのセット販売のみです。
ボード単体の購入を希望する際は、公式ショップから問い合わせる必要があります。
どこで手に入れられる?
2021年10月13日現在、ピノスタジオの撮影キットは以下のネットショップで購入可能です。
- 公式ショップ
- Amazon
- 楽天市場
- BASE(ベイス)
これらのうち「品揃え」を重視するならAmazon以外を選ぶべきです。
公式ショップ 楽天市場 BASE | 白無地、大理石、コンクリート、白木目、茶木目、濃木目、漆喰、 白レンガ、クラックストーン、ストーンウォール、アンティーク、 パステルピンク、パステルブルー |
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Amazon | 白無地、大理石、コンクリート、白木目、茶木目、濃木目、漆喰 |
公式ショップと楽天市場、そしてBASEは13種類すべて揃っていますが、Amazonは7種類という品揃えです。
また「送料」という観点では公式ショップ・Amazon・楽天市場に分があります。
公式ショップ | 送料無料(北海道・沖縄を除く) |
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Amazon | 送料無料(一部地域を除く) |
楽天市場 | 送料無料(一部地域を除く) |
BASE | 最低でも500円はかかる |
以上、ショップごとの違いを「品揃え」と「送料」から見てみました。
ちなみに、公式ショップでシートを2枚以上購入する際、2枚目以降が500円引きになったりします。
僕は「ポイントを消費したかった」「他の買い物も一緒に済ませたかった」という理由でAmazonを選びましたが、2枚以上の購入なら公式ショップがお得かもしれません。
ピノスタジオ「撮影キット」を開封して使ってみた
- 専用取付ボード(セット購入)
- コンクリート柄の背景布シート(Lサイズ・セット購入)
- 白木目柄の背景布シート(Lサイズ・単品購入)
ここからは上記アイテムについて開封・使用レビューをしていきます!
撮影キットの中身を紹介
届いた段ボールを開けてみます。
背景シートが丸められて2本入っています。
アップにしてみます。
真ん中に見えるビニールには取扱説明書などが入っていました。
2本の間にチラリと見えていた白い物は専用取付ボード。
箱から出してみます。
裏面も見てみましょう。
実際の使い方については、後述する「取付ボードを使って撮影」で触れます。
背景シートの方も見てみましょう。
さっきの画像と被るのですが、まずコンクリート柄のシートを載せます。
続いて白木目柄のシートです。
敷いたマットよりシートが大きいため、床とマットとの境目部分で少し浮き上がってるように見えてますね。
当然シート自体に問題はなく、開封直後でも変なシワや癖がなかったのには感動しました。
これだと届いてすぐに撮影できます!
(仮にシートの端が丸まって癖が付いていたとしても、その部分を癖と逆方向に軽く巻くだけで落ち着きます。)
シートの裏側はこうなっていました。
見えている紐はシートをボードに取り付けたまま保管する際に使います。(後述の「撮影後の収納について」で紹介)
さて、ここまでの掲載画像を撮る過程において、シートの現物を見て触れてきました。
その感想としては、
- 質感が安っぽくない
- 柄に不自然さがない
- 生地が丈夫でしっかりしている
- PVC背景紙に比べて取り回しがしやすい(柔らかさがある)
などが挙げられます。
特に上3つに関しては、(僕にとっては)安くない買い物だっただけに安心しました!
ただ、上記の感想はあくまでシートを単体で見た時のもの。
物撮りで使うとどうなのか、引き続き書いていきますね。
取付ボードを使わず撮影
ここから実際に背景シートを使っていきます。
被写体が小さければ取付ボードがなくても撮影可能なため、まずはシートをそのまま置いてみます。
今回は適当な折りたたみテーブルの上に背景シートを広げます。
背景シートがテーブルより大きいため、若干その形が浮かび上がって見えていますね。
さて、被写体に選んだのはAnkerのモバイルバッテリーです。
背景シートに載せて自然光で撮ってみると……
こんな感じになりました。
何も考えずシートに載せただけで「それっぽい」写真が撮れました。
光の反射が抑えられているため、窓際での撮影も難しくありませんでした。
続いて白木目柄でも撮ってみました。
これまたテーブル(シートより小さいため形が浮かび出ている)に広げての撮影です。
こういった小物は「寄り」にしろ「引き」にしろ余裕をもって撮れます。
Lサイズは大きいため、少し高さのある物でも斜めから撮影可能です。
真上から俯瞰的に撮影するのであれば、より大きな被写体でも問題なくシート内におさまります。
画像のアスペクト比を3:2にする場合、被写体のサイズがこれくらいまでならシート内におさまります。
あくまでシートを縦長にした際の話なので、もし横長(木目のラインが上下に伸びる置き方)にすればもう少し大きい物でもいけそうです。
取付ボードを使って撮影
ここからは背景シートを取付ボードにセットして使っていきます。
取付ボードはこの脚部分を使って自立させられます。
こんな感じですね。
脚部分を動かすことでボードの角度を変えられます。
ここまで緩い角度で使う機会は少なそうですが、参考として載せておきます。
ボードにはゴムストッパーがあり、重みのあるシートを取り付けても滑らないようになっています。
それでは実際にシートを取り付けてみましょう。
画像から分かるように、シート上部はボードに引っかけられる形状になっています。
実際に引っかけたらセッティングは終わりです。
流れをおさらいしましょう。
- ボードの脚を開いて設置する
- 丸めて保管していたシートを広げる
- 広げたシートをボードに取り付ける
以上、完了まで2~30秒の手軽さです。
すぐに撮影に取りかかれるのは嬉しいポイントですよね。セッティングが簡単なので撮影場所を移す際も苦になりません。
そんな撮影キットのセッティング済み全体像がこちら。
そして被写体を置いて撮った写真がこちら。
高さのある物でもカバーできることを示すため、2リットルのペットボトル飲料を採用しました。
画像内のペットボトル飲料は真夏日に冷蔵庫から出した物です。
ピノスタジオの背景シートは水に強いため、結露も全く怖くありません。
そうそう、これは白木目柄で撮影した時にも感じたのですが、柄の質感がとても自然で良いですね。
まさか和室で撮った写真とは思われないでしょう。
実際の撮影環境はこうですけどね。
ちなみに、上の画像では取付ボードを「横長」になるよう設置しているのですが、「縦長」になるような設置も可能です。
次の画像をご覧ください。
取付ボードを縦長セッティングで置いてみました。
ボードの大きさは「長辺65cm×短辺50cm」なので、横長セッティング時よりも高さに15cmの余裕が生まれます。
この「プラス15cm」はデカいですよ。
撮影後の収納について
撮影終了後、背景シートをボードに取り付けたまま保管しておくことが可能です。
ボード上部に引っかけている部分はそのままに、シートを柄が内側に来るよう巻いていきます。
ボード上部まで巻けたら次のステップ。
マジックテープが付いている紐をボードの裏側に持っていき、ボード裏面のマジックテープとくっつけます。
上の画像のようにマジックテープ同士をくっつければ完成です。
この状態でボードの表面を見てみましょう。
背景シートを小さくまとめられていますね。
取付ボードが立っている状態なので、マジックテープを外せば即座に撮影を再開できます。
まず、取付ボードは脚部分を折りたたみます。
ボード本体と脚部分はマグネットでくっつくようになっています。ボードの最も厚い部分で1.5cm程度の厚さです。
シートは下側から巻き始め、紐を巻き込まないようにしながら上側のシート端まで巻きます。
あくまで「巻く」のであり「キツく折りたたむ」のはNGです。シワや折り目が付くと撮影に支障が出てしまいます。
またシート端には芯材が入っていて硬めなのですが、ここに無理な力を加えてしまうのもNG。曲がってしまう恐れがあるためです。
さて、巻き終わったのが上の画像です。
僕の持っているPVC背景紙と比べると、とても巻きやすく感じました。
硬さや反発力が抑えられているためでしょうか。
ピノスタジオのシートは柔らかさもあり、その巻きやすさゆえに細く(キツく)巻こうと思えば巻けてしまいます。
しかし、シートにシワが付かないようにするため、メーカーは直径5~6cm程度に巻いて保管するのを推奨しています。
↑何も考えずに巻いたら直径4.5cm程度になりました。
ほんの少し緩めを意識しながら巻くとちょうどよくなりそうです。
次の画像のようにボードを下に敷き……
板段ボールなどを載せ……
背景シートをセットします。
あとは箱の外側のフタを閉めれば完了です。
商品到着時の梱包をそのまま利用できるので簡単ですね。
- 箱が大きくて場所を取る
- メーカーが背景シートを立てて保管するよう勧めている
Lサイズの箱を測ってみたら「縦54cm×横96cm×高さ10cm」(小数第一位の値を四捨五入したざっくり寸法)と大きく、部屋に置くとなかなかの存在感があります。
2点目については、丸めて寝かせた状態で長く保管すると癖が付いてしまうのが理由だそうです。
これらを考慮すると、
- 取付ボード:壁や隙間などに立てかける
- 背景シート:壁や傘立てのようなスタンドに立てかける
などの方法で保管するのが良さそうですね。
ピノスタジオのTwitterアカウントでも傘立ての利用をおすすめしていました。
【ピノスタジオの魅力③】
— ピノスタジオ PinoStudio (@PinoStudio_PBB) January 25, 2021
ピノスタジオは丸めて収納すると省スペースでシワになりにくいです🙆🏻♀️
背景シートを複数購入した方には、傘立てに収納することをおすすめしております💁🏻♀️
丸めるだけで収納、取り出しも楽ちん、さらにインテリアとの馴染みもGOODです👌🏻https://t.co/UmsbKww8Yr pic.twitter.com/bJJbEtyO9m
たった今「メーカーはシートを立てて保管するよう推奨している」と紹介しましたが、そのメーカー側が「商品配送時の箱は保管用に使える」と言っていたりもします。
これを考慮すると、置くスペースが取れるならば箱で保管してしまうのもアリだと思えます。
その保管方法で癖が気になってくるようなことがあれば、そこで初めて「立てかけての収納」を検討するのでも良さそうですね。
撮影キットの手入れについて
取付ボードや背景シートが汚れた場合は「濡らした柔らかい布で拭き取る」のが基本となります。
それでも汚れが落ちなければ「アルコールや中性洗剤を使う」「メラミンスポンジでこする」などのメーカー推奨の対処法を試します。
注意点として、背景シートについては「色落ちが生じないか目立たない場所で確認してから試すように」とのことでした。
モニター環境によっては見えにくいかもしれませんが、茶色い筋の汚れがついています。
ティッシュを濡らして何度か拭いてみると……
すぐに汚れが落ちました。
普通の紙製の背景紙だと難しい水拭きも問題ないため、ピノスタジオの背景シートは汚れても長く使い続けられます。
もし汚れではなくシワが付いてしまった際は、次のような対処法をとります。
- ボードに取り付けたり、吊るして自重のかかる状態にしたりしたまま、5~10分程度置いておく。
- ドライヤーを30cmほど離した状態で軽くサッと当てる。
- 裏面からあて布をして低温でアイロンを軽くかける。
いずれもメーカー推奨の方法で、「1」だけでも改善する場合がほとんどだそうです。
改善が見られずドライヤーやアイロンを使うならば、熱の加えすぎに注意しましょう。
シートの変色や変形を避けるためです。
以上、撮影キットの手入れ方法でした。自分でできることばかりなので長く使っていけそうですね。
ピノスタジオ「背景布シート&取付ボード」のレビューまとめ
今回のレビュー記事のまとめとして、僕の感じたメリットを挙げて終わりたいと思います。
- 使い勝手の良い「全13種」の豊富な柄から好みの物を選べる
- Lサイズが「縦123cm×横90cm」と柄あり背景シートにしては大きくて様々な物を撮れる
- 素材が「ターポリン」で耐久性・防汚性・防水性に優れている
- 生地感が安っぽくなく適度な厚みでしっかりしている
- PVC背景紙と比べて硬すぎず柔らか過ぎずで取り回しがしやすい
- 本物の背景を利用したかのような写真が簡単に撮れる(柄の質感が自然)
- 専用取付ボードで高さのある物の背景もカバーできる(余計な物が写りこまない)
- 30秒もあればセッティングできるため思い立った時にすぐ撮影できる
- 設置と片付けが簡単なため撮影場所の移動も苦にならない(撮影がおっくうにならない)
- ボードは最大1.5cmの厚さでコンパクトに収納できる
- シートも丸めて立てかければ収納場所を取らない(直径6~8cm程度)
- シワになりにくいため長く使い続けられる
- 汚れても水拭きできるため清潔な状態で使い続けられる
思い付くままに列挙したら結構な数になってしまいました。
本記事の導入部分で「買って正解だった」と書いたように、ピノスタジオの撮影キットには多くの長所・良い点があると感じています。
そしてデメリットについても考えてはみたのですが……
- 特になし
今のところ背景布シートや取付ボードに不満を感じる点はありません。
それどころか、先述したメリットのおかげでブログ写真を撮るのが楽しくなったのが事実。
もっと早く買えていたら良かったなと思います。
ピノスタジオの背景布シート&専用取付ボード、ぜひチェックしてみてください。